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飲食店の撤退か、立て直しか? 危ない前兆と経営判断のポイントを解説

2026-02-21 12:19:24.0 更新


画像素材:PIXTA

飲食店の経営が振るわなくなってきた場合、オーナーはその原因を見つけ、「撤退をするか」または「立て直しを目指すか」を考えなければなりません。撤退か、立て直しかの正しい判断をするには、オーナーが自店に起きている〝変化〟をいち早く感じ取ることが大切です。この記事では、飲食店の経営の際に注意しておきたい変化と経営判断のポイントをまとめました。

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来店数が落ちている…問題はどこに?

お客さまが一人もいない状態、いわゆる「ノーゲス(ノー・ゲストの略)」の営業日は、当然売上がゼロになります。そんなノーゲスの日が増え、来店数が落ち込んでいる場合、遅かれ早かれ経営状況は危うくなるでしょう。まずは、来店数が落ちている原因を探ることが重要です。

■「原因は自店にない」と捉えるのはNG

飲食店の来店数は、シーズンや天候の影響を少なからず受けるもの。だからといって、「自店には問題がない。外部に問題がある」と思い込むのは危険です。接客が悪くなっていないか、料理の質が落ちていないか、店内や従業員に清潔感はあるか、設備の故障を放置するなど印象が悪い店になっていないか、アルバイトにも教育が行き届いているか……など、考えてみるべきポイントは数多くあります。自店の現状にしっかりと目を向けてください。

■お客さまのニーズとズレが出ている

看板メニューの売れ行きには変化が起きていないでしょうか。これまで需要があった看板メニューが出なくなっているなら、お客さまのニーズと店のコンセプトが合わなくなっているサインです。

また、周辺店舗の動きに関心を持つことも重要です。「新店ができたけれど業態が違うから…」と気にかけていなかったのであれば、客として訪問してみることをおすすめします。その店が自店に近い客層を集客している場合、お客さまが流れている可能性があります。メニューや接客でどんな工夫をしているかもチェックし、自店と比較してみてください。

■エリア全体の集客力が下がっている

都市開発などの影響を受け、エリアの活気が全体的に下がってしまうケースもあります。この場合、そのエリアから撤退し、集客力のあるエリアに移転をすることで来店数を取り戻すことができる可能性があるでしょう。


画像素材:PIXTA

まずは赤字の性質を見極める

売上が立っても利益が出なければ、赤字に陥ります。「お客さま、従業員のためにも」「少し経てば流れが変わるはず」といった気持ちでいると、損失が拡大する恐れも。オーナーは、冷静な経営判断をしなければなりません。

赤字は「一時的な赤字」と「慢性的な赤字」に分けられます。急な設備の導入や工事で出費が増えたり、来客数が落ちたりしたことで収支が悪化した場合、一時的な赤字であれば、コスト削減や販促の工夫により持ち直す余地があるでしょう。一方で、家賃や原価、人件費などが膨らみ、売上に見合っていないのであれば、慢性的な赤字。コスト構造に課題があるため、立て直しは簡単ではありません。

撤退か、立て直しか。迷った際に考えるポイント

撤退するかどうか迷う場合、次の点を明確にしていきましょう。

■店が維持できる期間

手元資金が200万円、毎月の赤字額が60万円であれば、単純に考えると4カ月後には支払いができない、もしくは非常に難しい状況になっている可能性があります。資金繰りは、あとどれくらい維持できるのかを常に把握しておくことが大切です。

■赤字を最小限に抑えるための撤退基準

店舗物件の賃貸借契約では、解約の3〜6カ月前に予告しなければならないケースが一般的。そのため、撤退を決断してもすぐに閉店できるわけではなく、判断を先延ばしにすると赤字が大きくなってしまうかもしれません。

立て直しに取り組む場合も、「月商150万円を3カ月間下回る」「営業利益が3カ月間連続でマイナス」など、撤退に向けた動きを開始するラインを事前に決めることで、感情に左右されずに判断ができるようになります。

撤退を最善策にするなら「居抜き売却」を

撤退することをマイナスに捉えるオーナーは少なくありません。しかし立て直しに固執し過ぎると、赤字が膨らむだけでなく、閉店するための資金もなくなってしまうことがあります。閉店後の生活に影響を及ぼさないためには、資金面の体力があるうちに閉店準備をスタートすることが不可欠です。

近年は、売却益が得られる可能性が高い、居抜き売却で店を手放す飲食店オーナーが増えています。赤字店舗や立地が良くない店舗でも買い手が見つかる確率はありますし、資金が得られれば移転も不安なくできるでしょう。

ただし、居抜き売却を成功させるには実務的な注意点もあります。店舗の内装や厨房設備などを次の借り手に引き継ぐ(造作譲渡)には、必ず貸主(大家さんや管理会社)の承諾を得なければなりません。賃貸借契約書の条項によっては、そもそも居抜きでの退去(原状回復の免除)が認められていないケースもあります。

そのため、居抜き売却は「店に価値があるうち」かつ「時間的な猶予があるうち」に判断するのが極めて重要です。撤退の検討を始めたら、まずは自店の賃貸借契約書を確認するとともに、居抜き売却専門のサポート業者へ相談し、情報収集を同時に進めることをおすすめします。

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この記事を監修した人

三宅 宏通

株式会社ウィット 代表取締役

飲食業界に特化したM&Aサービスを主業とし、2007年株式会社ウィットを設立。

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