【高く売るなら今】店舗売却を成功させる全手順|閉店コストを払う前にご相談を
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「もう、この店を閉めようか…」
後継者不在や経営不振、新たな事業への挑戦など、閉店を考える理由は様々です。しかし、多額の費用をかけて原状回復する前に、ぜひ知ってほしい選択肢があります。
それが「店舗売却」です。
閉店コストを支払うどころか、これまで築いてきたお店の価値を現金化し、数百万円の利益を得て次のステップに進むことも夢ではありません。しかし、成功の鍵は「タイミング」と「正しい進め方」。準備不足のままでは、得られたはずの利益を逃してしまいます。
この記事では、あなたの店舗の価値を最大化し、有利な条件で売却を成功させるための具体的な手順と、絶対に外せない秘訣をプロが徹底解説します。
■この記事は、こんな人におすすめです
・飲食店の店舗売却を考え始めたばかりの経営者
・すでに売却準備を進めているが、買い手が見つからず悩んでいる方
・閉店コストをかけずに、むしろ売却益を得たいと考えている方
【記事の目次】
・店舗売却を成功させるための6つの重要ポイント
・あなたの状況に合った方法は?「居抜き売却」と「M&A」
・居抜き売却の流れ
・M&A(事業承継)による店舗売却の流れ
・【実例】こんなお店が高く売れました!店舗売却成功事例
・店舗売却を考えたら、まずはオンライン無料査定を
店舗売却を成功させるための6つの重要ポイント
少しでも高く、そしてスムーズに売却を成功させるには、戦略的な準備が不可欠です。ここでは、成功確率を格段に上げる6つの重要ポイントを解説します。
Point1:【最重要】募集は「解約予告を出す前」に始める
これが成功と失敗を分ける最大のポイントです。大家さんに解約予告を出すと、「期限内に売らなければ」という時間的制約から交渉で圧倒的に不利になります。必ず、解約予告を出す前に専門家に相談し、水面下で買い手を探し始めることが、高値売却の絶対条件です。
Point2:賃貸借契約書で「2つの項目」を今すぐ確認する
お手元の賃貸借契約書で、以下の2点をすぐに確認してください。
・原状回復義務の範囲: 「スケルトン(骨組みだけの状態)に戻す」必要があるかを確認します。
・造作譲渡の可否: 「譲渡禁止」とあっても交渉次第で認められることも。まずは契約内容を正確に把握しましょう。
Point3:自店の「価値」を客観的にアピールする資料を準備する
買い手はシビアに「投資価値」を判断します。説得力を高めるために、客観的な資料を準備しましょう。
・居抜き売却なら: 設備の詳細リスト(メーカー、型番、使用年数など)、店舗レイアウト図、メンテナンス履歴。
・M&Aなら: 過去3期分の決算書、売上データ、顧客層の分析、特製レシピ、運営マニュアルなど。
Point4:内覧や交渉には柔軟な姿勢で臨む
内覧時は店舗を清潔に保ち、誠実に対応しましょう。価格交渉では「これだけは譲れない」という最低ラインを決めつつ、相手の事情も考慮し歩み寄る姿勢が、結果的に双方満足のいく契約に繋がります。
Point5:買い手が見つからない時は条件を見直す
反響がなければ、価格や条件が市場と合っていない可能性があります。専門家と相談し、価格を調整したり、備品をサービスするなど、柔軟に戦略を練り直しましょう。
あなたの状況に合った方法は?「居抜き売却」と「M&A」
店舗売却には、大きく分けて2つの方法があります。どちらがあなたの状況に最適か、メリット・デメリットを比較してみましょう。
比較項目 | 居抜き売却 | M&A(事業承継) |
---|---|---|
こんな方へ | ・とにかく早く現金化したい ・閉店コストをかけずに撤退したい |
・できるだけ高く売りたい ・従業員の雇用やブランドを守りたい |
売却対象 | 内装、厨房設備などの「モノ」 | モノに加え、屋号、従業員、レシピ、顧客情報などの「事業全体」 |
売却価格 | 数十万~数百万円が中心 | 数百万円~数千万円以上も |
【スピード重視】居抜き売却
内装や設備をそのままの状態で売却する方法です。最大のメリットは、高額な原状回復費用が不要になること。買い手にとっても初期投資を抑えられるため、比較的早くマッチングしやすいのが特徴です。
【高値を目指す】M&A(事業承継)
店舗の設備だけでなく、ブランド、従業員、レシピといった「事業そのもの」を売却する方法です。お店の収益力が評価額に上乗せされるため、居抜き売却より大幅に高い価格が期待できます。大切に育ててきたお店をそのままの形で未来に残したい場合にも最適です。
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居抜き売却の流れ(期間目安:1ヶ月~6ヶ月)
居抜き売却を成功させるには、計画的なスケジュール管理が重要です。ここでは、一般的な流れと期間の目安を解説します。
売却相談
まずは、居抜き売却の専門家や仲介会社に相談することから始まります。自店の状況を伝え、売却の可能性や進め方についてアドバイスを受けましょう。この段階で複数の会社に話を聞き、信頼できるパートナーを見つけることが成功の鍵です。専門サービスを利用することで、煩雑な手続きや交渉を代行してもらえ、精神的な負担も大きく軽減されます。
査定
専門家が実際に店舗を訪れ、立地、内装、設備の状況などを細かくチェックし、売却価格(造作譲渡価格)を算出します。厨房設備のメーカーや型番、導入時期などをまとめたリストを用意しておくと、査定がスムーズに進み、より正確な評価に繋がります。
買い手の募集
査定額に納得したら、正式に仲介を依頼し、買い手の募集を開始します。専門のマッチングサイトへの情報掲載や、仲介会社が抱える独自のネットワークを通じて、購入希望者を探します。この際、店の情報が公になりすぎないよう、内密に進めてくれる会社を選ぶことが重要です。
交渉
購入希望者が見つかると、内覧が行われます。その後、価格や引き渡し条件など、具体的な交渉に入ります。希望条件を明確に伝えつつも、相手の要望にも耳を傾け、柔軟な姿勢で落としどころを探ることが、スムーズな合意形成に繋がります。
契約の締結
双方の条件が合意に至ったら、「造作譲渡契約」を締結します。この契約書には、譲渡する造作物の内容、金額、支払い方法、引き渡し日、瑕疵担保責任(売却後の不具合に関する責任)の有無などが明記されます。後々のトラブルを防ぐためにも、契約内容は細部までしっかりと確認しましょう。
引き渡し
契約内容に基づき、店舗の鍵や関連書類などを買い手に渡し、売却代金を受け取ります。併せて、貸主と買い手との間で新たな賃貸借契約が結ばれることを確認し、自身の解約手続きを完了させれば、居抜き売却は無事終了です。
M&A(事業承継)による店舗売却の流れ(期間目安:6ヶ月~1年半)
M&Aによる店舗売却は、より戦略的で複雑なプロセスを辿ります。専門的なM&A仲介サービスなどを活用しながら進めるのが一般的です。
準備
まず、M&Aの専門家に相談し、自社の強みや課題を分析します。売却の目的を明確にし、希望する条件(売却価格、従業員の処遇など)を整理します。その後、買い手候補に提示するための「企業概要書(ノンネームシート)」や、より詳細な「企業情報開示資料(インフォメーション・メモランダム)」を作成します。
マッチング
仲介会社が独自のネットワークやデータベースを活用し、秘密裏に買い手候補を探し、アプローチします。関心を示した候補企業とは秘密保持契約(NDA)を締結した上で、詳細な情報を開示します。この段階で、複数の候補先と面談を行い、経営理念やビジョンが合致するかどうかを見極めます。
交渉
トップ同士の面談で大筋の合意が得られたら、売却価格やスケジュール、最終契約に向けた条件などを定めた「基本合意書」を締結します。その後、買い手側による詳細な調査「デューデリジェンス(買収監査)」が行われます。これは、財務、法務、税務など多岐にわたるリスクを洗い出すための精密検査です。
契約の締結
デューデリジェンスの結果を踏まえ、最終的な条件交渉が行われます。双方が合意に至れば、法的拘束力を持つ「最終契約書(事業譲渡契約書など)」を締結します。この契約書は非常に専門的かつ複雑な内容となるため、弁護士などの専門家によるリーガルチェックが不可欠です。
クロージング
最終契約書に定められた条件がすべて満たされた後、株式の譲渡や事業資産の移転、そして売却代金の決済が行われます。これが完了すると、経営権が正式に買い手へ移り、M&Aの全プロセスが終了します。その後も、スムーズな事業の引き継ぎのために、一定期間、売り手がアドバイザーとして関与することがあります。
【実例】こんなお店が高く売れました!店舗売却成功事例
「本当にうちの店も売れるの?」そんな疑問にお答えします。実際に売却を成功させた3つの事例をご紹介します。
事例1:好立地の洋菓子店、異業種への売却で250万円の成約!
エリア: 東京都渋谷区 / 業態: 洋菓子店
京王新線「幡ヶ谷駅」から徒歩3分、活気あふれる商店街に面した好立地の洋菓子店。当初は1年ほどかけてじっくり売却先を探したいとのご意向でしたが、立地の良さから掲載後すぐに60件を超える問い合わせがあり、20組もの内見を実施。洋菓子製造の設備が整っているだけでなく、物販やサービス店にも適した造りだったことから、最終的に異業種である「眼鏡店」を出店予定の方と250万円でご成約となりました。売主様のペースを守りつつ、物件のポテンシャルが最大限に評価された好事例です。
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事例2:おしゃれなカフェ、希望額300万円でスピード売却!
エリア: 東京都墨田区 / 業態: カフェ
押上駅から徒歩3分、スカイツリーに近いながらも住宅街の落ち着きを併せ持つエリアのカフェ。営業中の個人事業主オーナー様より、閉店に伴う売却のご相談をいただきました。お電話の翌日には査定を実施し、スピーディーに募集を開始。床と壁の色の使い分けやカウンターの白い椅子など、おしゃれな内装が特徴で、グリストラップやダクト設備も完備されていました。その汎用性の高さから、掲載後すぐに複数のお問い合わせがあり、最終的に弁当販売を予定されている方と、募集額通りの300万円で成約。わずか94日で希望額での売却が実現した事例です。
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事例3:強力なダクトが決め手!ラーメン店が350万円で焼肉店へ!
エリア: 大阪府堺市 / 業態: ラーメン店
南海高野線「三国ヶ丘駅」から徒歩4分、人通りの多い大阪環状線沿いという絶好の立地にあったラーメン店。オーナー様より売却のご相談をいただき、お問い合わせからわずか5日後に査定、スピーディーに募集を開始しました。屋上まで伸びる強力なダクト設備があり、煙や匂いを伴う重飲食にも対応可能な点が大きな強みでした。その設備が決め手となり、掲載から約2ヶ月という短期間で「焼肉店」を開業予定の個人事業主の方と、希望額通りの350万円で成約。物件のポテンシャルを活かし、異業種へのスムーズな売却が実現した事例です。
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この他にも、飲食店ドットコム 居抜き売却では多数の売却実例を紹介しています。エリアや物件の坪数、階数などで細かく検索ができますので、自身の店舗に近い実例をぜひ探してみてください。
> その他の売却相場事例一覧を見る
さあ、行動しましょう!まずはお店の価値を知ることから
店舗売却は、単なる閉店ではありません。これまで築き上げた資産を価値に変え、次のステップへと進むための前向きな経営戦略です。
「売れるかどうかわからない」「とりあえず話だけでも聞いてみたい」
そんな段階でも全く問題ありません。まずは自店の客観的な価値を知ることで、これまで見えなかった新たな選択肢が拓けるはずです。あなたの店舗の価値を最大化するために、私たちが全力でサポートします。
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この記事に関するQ&A
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可能です。信頼できる仲介会社は、情報管理を徹底し、秘密厳守で売却活動を進めます。募集の際は店舗名を特定できない形で情報を公開し、関心を持った買い手候補とのみ、秘密保持契約を結んだ上で詳細を開示するのが一般的です。
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可能です。ただし、売却代金で借入金を完済できるかがポイントになります。M&Aの場合は、事業の将来性などが評価されれば、買い手が債務の一部または全部を引き継ぐ形での交渉も考えられます。まずは財務状況を専門家にご相談ください。
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「飲食店ドットコム 居抜き売却」では、無料での査定サービスを提供しています。売却をまだ決めていない段階でも、「まずは自店の価値を知りたい」という目的で査定を依頼することは全く問題ありません。
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リース物件は所有権がリース会社にあるため、勝手に売却することはできません。対応としては、リース契約を買い手に引き継いでもらうか、売主がリース会社に解約金を支払って契約を解消する、のいずれかになります。事前にリース会社と契約内容を確認し、交渉しておく必要があります。
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一般的には、店舗の業績が良い時期ほど高く売れる可能性が高まります。売上が伸びており、利益が安定しているタイミングがベストです。逆に、業績が悪化してから慌てて売ろうとすると、買い手が見つかりにくく、価格も低くなりがちです。将来的に売却を視野に入れているのであれば、業績が好調なうちから準備を始めるのが賢明です。