飲食店の売却相場はいくら？売却価格の目安や算出方法、高く売れる物件の特徴
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居抜き物件はそれぞれ、業態、営業年数、店舗の大きさ、厨房設備などが異なります。そして、ひとつとして同じものは存在しないため、売却相場には大きな幅があるものです。とはいえ、撤退時のコストを抑えるために非常に有効な手段であるため、売却価格がどのように決まるのか知りたいと考える方は多いはず。さっそく、売却額の算出方法や高く売れる物件の特徴をご説明します。
飲食店の居抜き売却の相場とは
2010年頃までは飲食店の居抜き物件は今ほど多くなかったため高値がつき、300万円～600万円で取引されることは珍しくありませんでした。ですが現在は物件数が増えているため、以前に比べると相場は下がっています。都内の20坪程度の店舗であれば50万円～150万円程で取引されているケースが多いです。しかし好条件が重なれば、300万円程度になる物件も。なぜこのような価格の変動が起きるかというと、居抜き物件の売却価格は需要と供給のバランスによって決まるためです。
店舗売却価格を左右するポイント
では、需要が多い物件とはどのようなものでしょうか。
■人気エリアの路面店や駅近など「立地条件」
１つは立地条件がよいことです。例えば恵比寿や吉祥寺などの繁華街の路面店であればかなりの高値で売却される可能性があります。一方、同じ地域であっても、メイン通りから外れると評価は下がります。具体的には、駅から歩いて7分（560ｍ）あたりを境に評価が変わることが多いようです。またオープンしてから2年も経過していないといった、とても新しい店舗は高値がつきやすい傾向があります。
立地の良し悪しを示す指標のひとつとなるのが「家賃」です。ただし家賃そのものは、面積の広さによって総額が異なるため、月額家賃を坪数で割った「坪単価」が指標となり得ます。例えば月額家賃が30万円、15坪の物件であれば坪単価は2万円。この坪単価を60～100倍した価格が売却価格の目安になります。
■規模や清潔感が売却価格に影響
「60倍から100倍」という差は、店舗の規模や清潔感から生まれます。人気がある店舗のサイズは店主のほかに1、2名で切り盛りをできる10~20坪程度。それ以上広くなると個人での買取はごく少数になり、需要は落ちてしまいます。また10~20坪の人気サイズであっても、店舗の形が悪く席を配置しづらい場合は評価が下がります。大きくない店舗では、数席減るだけで営業と売上に影響がでるためです。間口が狭い店舗もあまり好まれないでしょう。
清潔感も非常に大事です。例えば10年以上営業してきた店舗であっても、毎日念入りに掃除をしていて古さを感じさせない空間であれば、評価は高くなります。また清潔に保っている店は、細部にまで目が行き届いているため、厨房機器や設備に不備または欠陥がある、リースの残債が残っているといった評価価格を下げる原因が少ない傾向があります。ただ清掃をするのではなく、店内を管理する視点で清掃が行われていることが重要です。
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相場以上で売れる飲食店の特徴
2021年、供給不足から木材価格が暴騰し「ウッドショック」が起きました。以来、鋼材や生コンクリート、燃料や内装材などあらゆる資材の価格が高騰しています。さらに、コロナ禍で供給が弱まり、照明や空調機などの部品の品薄が継続中。こうした中、スケルトンから飲食店をつくろうと思うと初期費用は上昇してしまいますし、工事完成までにかなりの時間を要します。そのため、居抜き店舗の人気は高まっているのです。現在は相場以上で売れる可能性のある良い時期と言えます。さらに、居抜き物件に残る内装、設備を造作譲渡できれば、その分高額になります。
売却の相談は専門家へ
居抜き物件の売却は個人でもできなくはありません。ですが、価格の交渉や法的な手続きを伴うため、トラブルが起きることも考えられます。専門の仲介業者に相談することをおすすめします。専門の仲介業者であれば、相談時から売却完了までサポートをしてくれます。大切な店舗を納得できる形で手放すため、ぜひ専門業者と売却を進めてください。
