住宅街にある飲食店を居抜きで売却したい!高額売却成功の考え方、ポイントを解説
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これまで住宅地は、飲食店の出店場所としてあまり注目されてきませんでした。しかしコロナ禍により、飲食店をとりまく環境は一変し、住宅地の物件への需要は拡大。売却をしたい経営者にとっては好機が到来しています。そこで、今回は住宅街の物件の売却のポイントをまとめました。
人気出店場所は駅前から住宅街へ
人の流れは、駅前や繁華街、オフィス街に集中していましたが、コロナ禍により住宅地を活動拠点とする人が増えました。さらに、テレワークの浸透、オフィスを縮小する動きはコロナが落ち着こうとしている現在でも進んでいます。この流れにあわせ、飲食店が集客できる立地として、関心が高まっているのが住宅地。近年は酒離れが進んでいて、飲食店が客単価を上げるのが難しくなっています。固定費である家賃を抑えられ、なおかつ、居抜きとなれば、住宅地の居抜き物件の市場価値は十分にあるといえます。
さらに、住宅地にある飲食店は、競合が多くない、リピーターやコアなファンがつきやすい、テイクアウトやデリバリー需要も取り込める、イベントを開催するといった地域に密着した営業ができるといったメリットもあり、飲食店開業希望者にとって魅力のある立地です。
物件の居抜き売却を考えている経営者は、高額売却を実現するために、次に紹介するポイントを抑えて売却の相談や交渉を進めてください。
物件を売却するためのポイント
一口に住宅街といっても、それぞれ特徴は異なります。例えば「オフィス街や商店街などが近く、広い客層を取り込める可能性があるエリア」「住宅街の中にあり、近隣住民の需要がコンスタントに見込めたり、潜在顧客がいたりするエリア」などです。また、新興住宅地であれば若いファミリーが多く住む傾向にあり、一方、成熟住宅地の場合はさまざまな年齢層の人が住んでいるでしょう。学生街に近く、単身居住者の多い地域も考えられます。「この住宅地にはこういった強みがある」と言えるように、まずは地域の特徴、ターゲットのコア層を見直してください。その地で営業してきたからこそわかる情報を伝えましょう。
住宅地はテイクアウト需要が大きい
テイクアウトやデリバリーを利用する人は、持ち帰りの手間や持ち運び時間を減らすために、できるだけ自宅に近い店を使いたいと考えるため、住宅地の飲食店の強みとして近隣住民からのテイクアウト需要が見込めることがあげられます。売却時、テイクアウトに対応できる内外装をしていることは査定にプラスになります。看板やのぼりが設置しやすい、視認性が高い、駐輪スペースがあるなど、さらなる集客につながる情報があれば、積極的にアピールしましょう。さらに、近くに公園やオープンスペースがある立地はテイクアウト需要を後押しするため、付加価値になります。
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デリバリーの拠点にもなり得る
住宅街の物件は人気が高まっているとはいえ、駅前や繁華街の物件に比べると家賃は低い傾向にあります。そのため、デリバリー専門店として開業するケースもあります。立地が良くない、地下や二階以上にある、建物に階段がない、建物の築年数が古いといった物件の場合、デリバリー専門店も売却先候補に入れることをおすすめします。
地域コミュニティとの関係性が深い
住宅地に店舗を構えると、その地域のコミュニティと関わるシーンは多くあります。地域をあげたイベントに参加すれば宣伝効果も得られます。一方で、近隣とのトラブルが起きることも。騒音、臭気が原因になることが多いため、対策していることは強いアピールポイントになります。例えば、空調の室外機や換気扇の設置場所を近接住宅から離れた位置している、防音性のある扉や窓、遮音壁を入れている、排気ダクトの工事をして排出場所の位置や高さ、向きを変更しているなどです。過去にトラブルがあれば、隠さず情報と提供しましょう。あわせて、具体的にどういった取り組みをしたかも説明してください。
住宅地の居抜き物件の売却には追い風が吹いています。ぜひ専門の業者のサポートを受け、不安や疑問を解決しながら、売却を進めましょう。