ロードサイド物件を居抜きで売却したい!高額売却成功の考え方、ポイントを解説
画像素材:PIXTA
国道のような幹線道路沿いに立地している店舗物件は、「ロードサイド物件」と呼ばれます。駅前やオフィス・ビジネス街の物件とは異なるメリットや魅力があり、出店希望者は少なくないエリアです。ロードサイドエリアからの撤退を考えている飲食店オーナーが知っておきたい、居抜き売却をする際の考え方や売却のポイントについてご説明します。
ロードサイド物件の魅力とメリットは?
店舗があるのは、幹線道路や生活道路など通行量の多い道路沿い。そのため、大半のお客さまが車で来店します。つまりロードサイド店舗のメリットは、商圏が広いことです。その道路の利用者はもちろんのこと、近隣に住む人もターゲットになります。一般的に、普段、車で外食に行くためにかける時間は10~15分。店舗を中心に10分程度で移動できる範囲に住宅街が多くあったり、ショッピングモールやホームセンター、アミューズメント施設など人が集まる場所があったりすると、常連客を得られる確率も高まるため、飲食店の出店場所として理想的なエリアといえるでしょう。
一方で、十分な駐車場があることが絶対条件で、駐車場がないことは評価を下げてしまいます。駐車場の所有方法は、独立して持っている、隣接する店舗と共有している、どちらのパターンでも良いでしょう。ただし、共有する場合、隣接店舗の業種が飲食店とよい関係性であることが理想的です。また駅前やオフィス・ビジネス街など中心部にある店舗と家賃坪単価を比べると、ロードサイド物件の方が安い傾向が。そのため大手のチェーン店から個人まで、買取需要が期待できます。
ロードサイド物件を売却するためのアピールポイントは?
では、ロードサイド物件を売却する際に、アピールする点はどういったものがあるのでしょうか。次の点を参考に、準備を進めておきましょう。
■商圏
前述の通り、商圏がどういったエリアであるかは買取希望者が知りたい情報です。「このロードサイドで商売したい!」と思ってもらえるように、ターゲットとなり得る客層や交通量の多い時間帯、エリアの特性など「店舗の外」の情報も積極的に伝えましょう。
■駐車場と看板
出入りがしやすい駐車場があること、視認性の高い看板を設置できることは大きな強み。看板は、店舗の前を走る道路上で100m離れた地点あたりから、視界性がよいと特に評価が高まることが多いようです。
駐車場の出入りが非常にしやすい場合、テイクアウト需要も見込めます。店舗が持つ可能性は、長くその場所で営業しているからこそ気付けること。現在取り組んでないとしても、「こういったことができそう」「もう少しこうだったら、あれができるのではないか?」と可能性もアピールできます。
■外装
ロードサイド物件の多くは、建物が独立しています。ビルの一画に出店する場合などはデザインに制限が出てしまいますが、建物が独立していれば自由な造り込みができます。
画像素材:PIXTA
ロードサイド物件の中でも特に集客に適した物件がある
店舗は交通量の多い道路に面しているため、交差点、信号、通行方向との関係が良いことはさらなる強みになります。ほかのロードサイド物件との差別化が図れる場合、しっかりとアピールしてください。例えば、交差点にある店舗は視認性に優れますが、駐車場に入りにくいケースは少なくありません。初来店のお客さまは入口に気付けず、通り過ぎてしまうこともあるでしょう。
理想といわれるのは、交差点の角を超えてから3~4件先の店舗。車の出入りがしやすいことに加え、赤信号で停車している間に検討してもらうこともできるためです。また、地域の特性上、交通量が多い方面があり、そちらから来る車が入りやすい立地なら忘れずアピールしましょう。
居抜きで売却するために知っておきたいこと
独立して存在する店舗は、面積が広いことがほとんど。デザインが自由である一方で、購入者は資金面が伴わなければ、居抜きの状態を最大限に活用することになります。そのため、まずは同業態、もしくは近い業態を中心に売却を進めるのが得策です。ロードサイドの店舗は車内から見られることが多くあるため、外観から「和食の店」「洋食の店」などとイメージできることは大切。わかりやすい外観であることは、買取希望者に歓迎されます。反対に個性が強く、大掛かりな工事を必要とする物件は敬遠されることもあります。
居抜き物件を売却する場合、業者との打合せや内見前にしっかりと清掃しておくことが必要不可欠です。ロードサイド物件の場合は、店内だけでなく、駐車場も評価の対象になります。店舗に到着したときの第一印象を高めるためにも、最低限の雑草やゴミを取り除き、整備をすることも忘れないでください。