飲食店を閉店するときのお知らせはいつどうやってすべき? 挨拶例文や告知方法を紹介
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飲食店は閉店が決まると、やらなければならないことがたくさんあります。閉店のお知らせと挨拶もその一つです。今回は閉店の告知に関するポイントや注意点、実際の挨拶に使える例文をご紹介します。
---目次----------
1、どのような告知方法があるのか?
2、告知のポイントと閉店挨拶の例文
例1:店頭の貼り紙での挨拶文
例2:移転による閉店での挨拶文
例3:取引先に対しての挨拶状
3、いつ告知をするのがいいのか?
4、閉店後の段取りもキチンと考えておく
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どのような告知方法があるのか?
まずは告知方法について見てみましょう。
一番目につくツールとしては、店頭や店内での貼り紙が挙げられます。店頭での貼り紙は店舗を利用するお客様だけでなく、前を通った人も見ることができるので、多くの人に知らせることができます。
「この店、閉店なんだ。最後に1回行こうかな」と思ってくれるお客様もいることでしょう。
店頭や店内の貼り紙を見てくれたお客様の中には、スタッフに話しかけてくる方もいるかもしれません。その場合は、口頭でもしっかり伝えるようにしましょう。「今までありがとうございました」「●日まで営業しているので、また来てくださいね」などの言葉で感謝を伝えるのが望ましいです。
お店のHPやブログ、SNSなどを展開していた場合は、これらのツールでも閉店の挨拶を掲載しておきましょう。貼り紙と違い閉店後もしばらくメッセージを残すことができるので、多くの人に見てもらえますし、思い出の写真などを一緒に掲載することもできます。
加えて、SNSでは閉店をお知らせする場合は貼り紙よりも情報を多く載せることができるので、閉店の挨拶だけでなく開店からの歴史などを載せるのもおすすめです。
他には、取引先や大事なお得意様には手紙や挨拶状なども用意しておくと、丁寧な印象が伝わります。メールアドレスを知っているお客様には、忘れずに通知メールを送るようにしましょう。
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告知ポイントと閉店挨拶の例文
基本的な告知内容としては、閉店日と閉店までの営業予定(断続的な営業になる、営業時間が変わる場合は明記する)、感謝の言葉といった構成が一般的です。
例1:店頭の貼り紙の挨拶文
例えば、店頭の貼り紙であれば、以下のような例が考えられます。
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閉店のお知らせ
平素より〇〇〇をご利用いただきありがとうございます。
誠に勝手ながら、当店は○月○日を持ちまして、閉店することとなりました。
開店以来のご愛顧、誠にありがとうございました。
店主〇〇
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閉店の挨拶以外にも、状況に応じて伝えたい情報があれば追加していきましょう。
「健康上の理由のため」「後継者がいないため」「入居しているビルの都合のため」など、お客様や取引先に伝えたい情報であれば、書くようにしましょう。
例えば移転による閉店であれば以下のような文章になります。
例2:移転による閉店での挨拶文
=================
店舗移転のお知らせ
平素より〇〇〇をご利用いただきありがとうございます。
さて、この度は店舗拡大により○月○日より下記住所へ店舗を移転する運びとなりました。
つきましては誠に勝手ながら、現在の店舗は○月○日を持ちまして閉店させていただきます。
これを機により一層の努力を重ねて参りますので、今後とも変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。
新住所 〒XXX-XXXX 東京都XXX
電話番号 XX-XXXX-XXXX
営業開始日 平成〇年〇月〇日(月)
営業時間 11時~22時
店主〇〇
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移転による閉店であれば、移転場所の地図や移転後の開店時期などの情報を記載しましょう。
近隣に別の店舗があるのであれば、そちらの利用を促すメッセージも載せたりするのも良いでしょう。
例3:取引先に対しての挨拶状
一方で取引先に対しての挨拶状の場合は、上記の例よりも、以下のような堅い表現の方がふさわしいといえます。
=================
株式会社〇〇
〇〇様
閉店のお知らせ
拝啓 平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。
さて、突然ではございますが、諸般の事情により○月○日をもちまして〇〇を閉店する運びとなりました。
長きにわたるご支援に心より感謝申し上げますとともに、ご迷惑をおかけしますことを深くお詫び申し上げます。
皆様のますますのご健勝とご発展を心よりお祈り申し上げます。
略儀ながらまずは書中をもちまして、閉店のご挨拶とさせていただきます。
敬具
平成〇年〇月〇日
(店名・住所・電話番号)
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また、従業員への告知に関しては、メールやLINEなどの文面で送るのであれば、簡潔な文章にしましょう。
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いつ告知をするのがいいのか?
お客さんや取引先への閉店の告知時期は、閉店1~2か月前が一般的です。これくらいの期間があれば、最後の利用を促す、キープしているボトルを飲みきって頂く、閉店イベントを告知して利用してもらうなどの期間として、十分といえるでしょう。
注意すべきなのは、スタッフへの告知です。30日以上前に予告しなければ、解雇予告手当の支給が必要となります。また、物件の後継テナント候補が内見を希望する場合、スタッフの対応がスムーズにいかない等の問題が起こる可能性もあります。逆に通達が早すぎると、閉店前にスタッフが次の職場を見つけて辞めてしまい、閉店までの作業の負荷がかかってしまう可能性もあるため、告知時期には注意しましょう。
閉店後の段取りもキチンと考えておく
閉店後の段取りは早めに組んでおく事で、閉店にかかる費用を削減できる可能性を高める事ができます。
飲食店の閉店後の流れはいくつかありますが、まずは居抜き物件として新しく出店したい人に店内の造作物を買い取ってもらう閉店方法(居抜き売却)を検討するのが一般的です。
早めに買い手を募り、募集期間を長く設けた方が買い手が見つかりやすいと言えます。
募集方法が分からない場合には売却支援のサービスを利用するのが良いでしょう。
今回は閉店の告知について紹介しました。形式も大事ですが、これまでの感謝の気持ちを伝えることが一番です。基本を押さえながらも、お店らしい挨拶を考えてみてください。
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